春は。。。強風の季節です

「春うらら」という言葉には、冬から春先に晴れてのどかにお日様が照っているさまという意味があります。

確かに、冬の間は晴れた日中でも冷たい空気に体を強張らせる日が多いですが、3月ころになると時々上着の要らない暖かさになる日もあり、春がすぐそこまで来ているのを感じますね。

しかし、春は決して「穏やかな日が続く」季節ではありません。むしろ、1年を通してみると、春って風が強めの季節なのです。

※縦軸:m/s、横軸:月

もちろん都市によって違いはありますし、東京と大阪は夏も強いですが、3月~4月ごろは他の月に比べると風が強いことがわかります。

それは、春が日本付近でいちばん温度差の大きくなりやすい時期だからです。実際、つい4日前には関東でみぞれや雪が降り、真冬の寒さになりましたが、今日は南から暖気が強く入って20℃前後まで気温が上がっています。水平方向に温度差が大きくなると、大気の流れとしては不安定で、温度差を解消する方へと大気が動きます。それが傾圧不安定波であり、それで生まれるのが温帯低気圧です。大きくなり過ぎた水平方向の温度差を解消すべく、温帯低気圧が発達しながら日本付近を通過していく、それに伴って日本付近に強風が吹き荒れる、春先はこの状態になりやすいということです。

私の印象ですが…強風や暴風って、大雨や大雪ほど世間ではあまり怖がられていない気がします。しかし、風は雨や雪よりも「何が起こるか分からない」怖さがあります。自分が気を付けていても、どこから何が飛んでくるか分からない、家の中にいても、何かが飛んできて窓ガラスが割れるかもしれない、自分は屈強でも誰かが転倒して巻き添えを食うかもしれない…などなど。強風や暴風に対しても、しっかり危険を想像して安全に過ごしましょう。

2022年3月26日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
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