東海から関東,あす朝までの24時間200ミリ


寒候期から暖候期への移り変わり時期は,毎年,チューニングが大変です.前も言いましたっけ?これ

南海上から流れ込む暖湿気は,冬の間は300Kぐらいが流れ込むと,暖湿だなっていう感じなんですが,そうなると降水量もそんなに多くはなりません.でも,暖候期の暖湿気はもっと相当温位の高い空気塊が流れ込んできますよね.例えば330Kとか.この時期は,まさにどっぷり寒候期に浸かってた時期から,ちょいちょい相当温位の高い空気が流れ込み,暖候期なりの雨量が出てくる時期です.って,こんなのもう何回も経験しているのですが,毎回,そのあたりの感覚のチューニングが必要なんです.先日から,時々まとまった雨量が出てきてますよね.そして,明日にかけて,コレです.

SPAS_18_0308_09008日あさ9時の速報天気図

前線を伴った低気圧が西日本を東進しています.朝9時イニシャルの天気図で,上空を確認してみましょう

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大きな流れは5400m付近,5700m付近と,中間の5520m付近にあるようで,前線に対応する5700m付近なのですが,中間のトラフの深まりがしっかりとしているようで,水蒸気画像で見ると中間系のトラフの暗域が明瞭です.今後,このトラフの動きに注意です.

この低気圧周辺の,850hPaの気温・風,700hPa鉛直流の分布は,

2前線付近の温度傾度は大きく,前線の南側の暖気移流も強いです.低気圧中心付近の上昇流の極値も大きな値が解析されています.東海上の高気圧循環後面の南東風は特に強く,50ノットの南東風で流れ込んでいます(赤丸で囲ったところ).

RSM_18_0308_0900朝9時までの12時間積算8日朝9時までの前12時間積算降水量

前イニシャルとの比較で,朝9時までの実況を比較すると,降水域の広がりは概ねGSM通りになっていますが,降水量そのものは,多い所ではGSMの極値の2倍程度降っている所があります.特に,高気圧後面の流れによる南~南東風が吹きつける所では,計算よりも雨量が多くなっているようで,時間30ミリ以上,3時間で60ミリ以上,24時間で180ミリ以上と(全て高知県中村),多い所では3月1位の記録になっています.

<あすにかけて,東海から関東南部は多い所で200ミリの雨>

静岡県や東京・神奈川に出ている朝6時の時点での府県気象情報では,明日朝6時までの24時間で多い所で200ミリの雨が予想されています.(この後,また17時頃に情報が更新されます) 8日朝9時イニシャルの天気図で,12時間後から24時間後にかけて見てみます.

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今夜から明日朝にかけて,5700m付近のトラフは中間系のトラフに先行して不明瞭になる予想ですが,その中間系のトラフと5700付近の流れが次第に位相があって,一つの大きなトラフになってきます.その前面では南西流場から,さらに南の成分が多くなってくる予想です.トラフ前面のリッジがかなり強いようで,対応する地上の高気圧も,中心こそ次第に東へ離れますが勢力が残り続けます.どかねーよ状態です.なので,低気圧や前線が東進するほど気圧傾度が大きくなってきます.

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すると,前線の南側に入ってくる暖湿気の流入もより狭い範囲に鋭く流れ込むようになってきます.今夜は,東海地方に相当温位320K以上の空気塊が50ノット以上の南寄りの風で流れ込む予想です.明日朝には暖湿気の流入は東海上に抜けていますが,同じく320K以上の値を見ると,70ノット以上の南寄りの風が予想されています.東海地方から関東地方を通過する道中は,これまで以上の強さの暖湿気の突っ込みがあるということです.

実況から考えると,明日朝までに200ミリ以上の可能性もあります.特に,静岡県の東部,神奈川県の西部,例えば箱根とか丹沢とか,あと南寄りの風の突っ込みを考えると栃木県のほうもかなりの雨量になる可能性があります.春になったばかりのこの時期で,こういう雨量に対する心構えとか忘れがちです.こういう時は,土砂災害に警戒しなければいけないですし,今回は暖気が北のほうまで強く流れ込みますから,この時期だからこそ特に積雪の多い所では,雪崩と雪解けによる土砂災害にも注意しなければなりません.

2018年3月8日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
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