特別警報が運用後初めて発表されました

昨日、愛知県に上陸して、東日本から北日本に縦断していく形となりました。このようなコースで、通常よく言われるのは、「台風の東~北側の強風が吹きつける斜面で、雨量が多くなる」ということです。実際、私もそこばかり目が行きました。こう言ってはなんですが…紀伊半島や静岡県の山沿いの400ミリ、500ミリの大雨は予想できていたことで、実際にこういった予報になっていたと思いますし、すごく珍しいことではない大雨です。だから、私は「やっぱ500ミリいったか…」と思っていただけでした。そのとき、特別警報が出たのです。運用後初の発表です。

驚きました。なぜかというと、特別警報が発表された所が、京都・滋賀・福井、全て日本海側だったからです。慌てて雨量を確認しました。総降水量500ミリに気を取られてそれよりも少ない降水量が、私の中で埋もれていました。京都、福井、滋賀にとって、300ミリ400ミリの雨は軒並み「観測史上1位」だったのです。

特別警報が出された時には、もう川は溢れていた、発表が遅い、などという意見もありました。運用後初の発表で、これがどの程度機能したのか?適切な発表タイミングだったのか?など、この事例を以て今後いろいろ検証していくのだと思います。が、やはり情報を受け取る側の我々一般人も、改めて注意報・警報・特別警報の解釈を考えないといけないと思っています。「川はすでに溢れていた」と言いますが、それが特別警報クラスの豪雨ということです。だとすると、警報の時点である程度の避難(川沿いの家、お年寄りしかいない家など)が終わっていなければならず、避難所で特別警報を受け取るというタイミングでなければならないのだと思います。となると、やっぱり発表も受信もムズカシイ情報だと言えます。

ということで、まずは家族で話し合って避難のタイミング、方法を決めておく!というのはどうでしょうか。例えば、自分の町に警報が発表されて、道路が少しでも冠水してきたらすぐに避難所に行く、とか。テレビで、あるおじいちゃんが言ってました。「警報出たら、もうすぐに避難所に行くって決めてる」。なるほど。自分で指標を決めておくのは、防災の方法の一つだな、と思いました。

2013年9月17日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
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