低気圧は急に出来たり引っ込んだりしているわけではない

予想外(?)に雲が多くなったり雨が降ったりすると「低気圧ができちゃったからなんですね」ってなことをよく聞きますけど,妖怪かっ!?神出鬼没かっ!

低気圧は,ついさっきまでゼロだったのが,急に1になって「発生」するわけではありません.普段見ているGSMの天気図を見ても,1日前,2日前からくすぶっている,低気圧ができそうな流れがあります.それが,上空のトラフの深まりとか,温度移流の大きさとか,いろいろな要素が変化することで,低気圧として「解析する」か「解析しない」か,予報官が決めているわけです.

言い回しの問題だ,とか,言いがかりだ,とか思われるかも知れません.でも,そんなハッタリじゃ,いずれ天気の業界は死ぬぜ.詳しく説明する時間がない,本当にそうか?一言二言付けくわえればいいだけのことだと思うんですけど.

天気は,本当はもっとちゃんと予測できて,もっとオモシロイものなのに,「予想できない」ことを主張してるようなもんじゃないですか.「あー.天気って予想できないことが多いんだな」って,そうなったら天気に興味持ってもらうことなんてできないし,予報士なんて要らないってことになっちゃいますよ.

<気象専門STREAM.「拝啓,予報官X様」低気圧解析開始>

2017年2月27日~天気はコロコロ変わる~   合同会社てんコロ.
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