てんコロ.の予測業務「今日は神奈川県、静岡県あたりを中心に」
東京にあるてんコロ.は、最近めっきり暖候期感まるだしで、まだまだ気温が下がる日があることは頭にはあるのだけど、
どうも気を抜いてしまいがちです。今日は、そんなことも含めた、予測業務の私の失敗事例を紹介します。
<3月25日(月)~3月26日(火) 神奈川県・静岡県あたりの予測と監視業務>
この日のメインイベントは
上空の…
寒気を伴う気圧の谷の通過、に伴う…
降水がどれぐらい広がり、どの程度の強さの雨か、雷はあるのか?また、
気温に関しては、谷の通過後にはかなり強い下層寒気がやってくる予想で(-6℃線が関東南部まで南下)、
これが最低気温や路面温度にどう影響するか?
などに関して、神奈川県から静岡県あたりの予測を出したわけです。
昨日の夕方に予測を出す時点では、MSMはおおむね埼玉や東京方面に主な降水を予想していました。
時間降水量は多くて4~5ミリぐらい。相当温位の感じからすると、まあ降水量は妥当かと思われました。
では、降水域がどこまで広がるのか?谷の通過のさいごっぺに合わせて、日界前には神奈川県の東部あたりまで
降るという計算のようで、ごく微量な降水が、神奈川県と静岡県の県境付近まで予想されていました。
私は、これを採用して予測をたてました。また、気温に関しては、下層寒気が入ってくると、気温が下がる!と
予想されがちですが、関東地方はすぐには地上気温に反映されないことが多いです。
それで、よく気温予想を外しちゃいます。ということで、
「神奈川県の平野部は水たまりができるほど雨が降っても、気温は5℃ぐらいで凍結などの心配はない」
一方、
「神奈川県と静岡県の県境付近は、ちょっと標高が高く、最低気温が低く予想されている。しかし、
平野部と異なり降水量が少なく、路面はすぐ乾く!と考え、路面凍結無し」
そんな予測にしたのです。すると、こんな質問をされました。
「雨が降って路面が湿潤になるのに、気温が0℃近くまで下がっても路面凍結はないの?矛盾してない?」
いや、だから言ったじゃん!平野部は雨が多くて県境付近は降水量少ないんだって。
濡れるかどうかもわかんねーよ。と、一瞬思いましたが…待てよ…つまり、
予測は私の中だけで完結していて、お客さんにはイメージが伝わっていなかった
今回の反省点です。
私のイメージは、
①神奈川県の東部ほど降水量が多く、
水たまりができるほど。従って、朝まで路面湿潤の状態が
続くかもしれない。。。けど、気温が高いから凍結なし。
②県境付近は、降水はあっても路面は湿る程度。従って、
すぐに乾燥状態となり、最低気温が0℃前後まで下がった
としても、凍結はない。
①と②が、同じ管轄事務所または隣接する事務所であるということが、混乱の原因だったと考えられます。
当たり前のことかも知れませんが、もっとお客さんの立場になって、どう受け取られるか?予測作成の時間が
限られた中でも、よく考えなければ…と反省したわけです。しかーーーし!!!
本当の反省点は、さらにその先にもあった!
なんと、県境付近、予測では「弱い降水で22時頃までには終わる」としていたのに、コチラは全然降らず、
実況では23時頃から弱い雨が降ってたとのこと!路面湿潤!げ!
谷通過後の収束線でやられたようです。いちばん失敗するパターンです。
自分で解析してるじゃないか…伊豆半島南岸の収束線を。しかもMSMを面的に見た時、確かに小さな降水域は
ありました。真冬だったら、絶対に見逃さないはずなのに…。これが暖候期のボケなんでしょうか。
元々、予測では未明頃から天気が回復して、気温がやや下がる(0℃近くまで)と予想していたため、お客さん側は
路面凍結はどうなのか?と心配され、臨時予測の提供依頼があったそうです。幸い、晴れての気温低下はなく3~4℃
程度で凍結はなかったのですが…。反省点はここだったかー!という事例です。
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